不動産を購入したら不動産の登記手続き(名義変更)が必要です。
登記手続きには登録免許税という印紙代を払わなければなりません。
登記の種類ごとに税率が決まっています。
住宅用(名義人となる人が居住または将来居住予定)としての購入であれば税率を下げる特例があります(一定の要件あり)。
減税措置が適用できる登記は所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記です。
一般的なケースは他所でも語られているので今回は特殊なもの2点だけお伝えします。
1.買取再販で扱われる住宅の取得に係る登録免許税の減税措置について
個人が宅地建物取引業者により一定の質の向上のための特定の増改築等が行われた中古住宅を取得した場合に、所有権移転登記に係る登録免許税の税率を一般住宅特例より軽減する特例措置です。
買取再販とは宅地建物取引業者が既存住宅を取得し、一定の質の向上を図るための特定の増改築等を行った後、個人の自己居住用住宅として再販することです。
某大手買取業者様は該当することが結構ありますので、売買決済の依頼が来た場合には最該当するか否かの打ち合わせします。
要件☟
①床面積が50㎡以上
②昭和57年1月1日以降に建築されたもの
③以下のいづれかの書類によって耐震基準が証明されたもの
証明書類
◇耐震適合証明書
◇住宅性能評価書(評価等級制限あり)
◇既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入していることを証する書面(保険付保証明書)
④宅建業者から取得したこと
⑤新築から10年以上であること
⑥リフォーム工事から再販まで2年以内
⑦リフォーム代金が建物価格の20%(リフォーム代金が300万円超の場合は3000万円)以上であること
⑧家屋について租税特別措置法施工令42条の2の2第1号から6号に定めるリフォーム工事を行い工事代金が100万円超であることまたは4号から7号のいずれかの工事を行い工事代金が500万円超であること
要件を満たせば所有権移転登記の税率が0.1%になります。
2.住宅ローンの借り換えのための抵当権設定登記に減税措置は適用できるのか?
借換案件の際にたまにご質問を受ける事柄です。
結論としては、適用できません。
租税特別措置法
(住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率の軽減)
第七十五条 個人が、昭和五十九年四月一日から令和九年三月三十一日までの間に住宅用家屋の新築(当該期間内に家屋につき増築をし、当該増築後の家屋が住宅用家屋に該当する場合における当該増築を含む。以下この条において同じ。)をし、又は建築後使用されたことのない住宅用家屋若しくは建築後使用されたことのある住宅用家屋のうち政令で定めるものの取得をし、当該個人の居住の用に供した場合において、これらの住宅用家屋の新築又は取得(以下この条において「住宅用家屋の新築等」という。)をするための資金の貸付け(貸付けに係る債務の保証を含む。)が行われるとき、又は対価の支払が賦払の方法により行われるときは、その貸付け又はその賦払金に係る債権で次の各号に掲げるものを担保するために当該各号に定める者が受けるこれらの住宅用家屋を目的とする抵当権の設定の登記に係る登録免許税の税率は、財務省令で定めるところにより当該住宅用家屋の新築等後一年以内に登記を受けるものに限り、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、千分の一とする。
上記条文のとおり新築または中古取得にかかる資金の貸付に対してのみ適用されます。
また、国税不服審判所で争われた事案のおいて以下のとおり判事しています。
(平14.12.19裁決、裁決事例集No.64 583頁)
(イ)措置法第74条に規定する「住宅用家屋の新築若しくは取得をするための資金の貸付け」とは、住宅用家屋を新築又は取得をするために受ける資金の貸付けであり、住宅用家屋の新築又は取得をした後に当該貸付けを返済して新たに資金の貸付けを受ける場合の貸付けとは、その目的が明らかに異なるものであるから、本件軽減規定の対象となる住宅用家屋の新築又は取得のための資金の貸付けには含まれないと解するのが相当である。
(ロ)請求人は、所得税法の特例である措置法第41条の規定の適用に当たり、同条に規定する「当該住宅の取得等に係る借入金又は債務の金額」には、一定の条件を満たす住宅取得資金を借り換えたものも含むと解釈されていることから、本件軽減規定も同様に解釈すべきである旨主張する。
しかしながら、個人の所得に担税力を認めて課される所得税と登記や登録を受ける行為の背後に担税力を認めて課される登録免許税とは、そもそもその課税の仕組みが異なるものであり、それぞれの規定自体においても、本件軽減規定には「住宅用家屋の新築若しくは取得をするための資金の貸付け」とあるように、措置法第41条の規定とは、その規定ぶりを異にするものである。
したがって、本件軽減規定には措置法第41条及びその解釈指針を示した措置法通達41-14の定めを適用することはできないし、後記ロの(イ)の後段のとおり、本件軽減規定をむやみに類推し又は拡大して解釈すべきものではない。
よって借換では減税措置は適用できません。
(登記の税率が軽減される特定の増改築等がされた住宅用家屋の範囲等)
第四十二条の二の二
2 法第七十四条の三第二項に規定する政令で定める工事は、次に掲げる工事とする。
一 増築、改築、建築基準法第二条第十四号に規定する大規模の修繕又は同条第十五号に規定する大規模の模様替
二 一棟の家屋でその構造上区分された数個の部分を独立して住居その他の用途に供することができるもののうちその者が区分所有する部分について行う次に掲げるいずれかの修繕又は模様替(前号に掲げる工事に該当するものを除く。)
イ その区分所有する部分の床(建築基準法第二条第五号に規定する主要構造部(以下この号において「主要構造部」という。)である床及び最下階の床をいう。)の過半又は主要構造部である階段の過半について行う修繕又は模様替
ロ その区分所有する部分の間仕切壁(主要構造部である間仕切壁及び建築物の構造上重要でない間仕切壁をいう。)の室内に面する部分の過半について行う修繕又は模様替(その間仕切壁の一部について位置の変更を伴うものに限る。)
ハ その区分所有する部分の主要構造部である壁の室内に面する部分の過半について行う修繕又は模様替(当該修繕又は模様替に係る壁の過半について遮音又は熱の損失の防止のための性能を向上させるものに限る。)
三 家屋(前号の家屋にあつては、その者が区分所有する部分に限る。)のうち居室、調理室、浴室、便所その他の室で国土交通大臣が財務大臣と協議して定めるものの一室の床又は壁の全部について行う修繕又は模様替(前二号に掲げる工事に該当するものを除く。)
四 家屋について行う建築基準法施行令第三章及び第五章の四の規定又は国土交通大臣が財務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合させるための修繕又は模様替(前三号に掲げる工事に該当するものを除く。)
五 家屋について行う国土交通大臣が財務大臣と協議して定める法第四十一条の十九の三第一項に規定する高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合させるための修繕又は模様替(前各号に掲げる工事に該当するものを除く。)
六 家屋について行う国土交通大臣が財務大臣と協議して定めるエネルギーの使用の合理化に資する修繕又は模様替(前各号に掲げる工事に該当するものを除く。)
七 家屋について行う給水管、排水管又は雨水の浸入を防止する部分(住宅の品質確保の促進等に関する法律施行令第五条第二項に規定する雨水の浸入を防止する部分をいう。)に係る修繕又は模様替(当該家屋の瑕疵かしを担保すべき責任の履行に関し国土交通大臣が財務大臣と協議して定める保証保険契約が締結されているものに限り、前各号に掲げる工事に該当するものを除く。)
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